茜ちゃんをとおして家族の絆や心の変化を綴っています。

ご覧ください。

茜ちゃんとママからみなさまへ

私は、金谷に住む、主婦です。普通の主婦と少し違うことは、重度の障がいをもつ娘がいることです。名前は「茜」といいます。名前の由来は、私が夕日が好きで、夕日を見ると、癒されたり、明日も頑張ろうと気持ちになるから、そんな子供になってほしいという願いをこめて茜と名づけました。島田市でも重度の障がいをもつ方ご家庭は他にもいますが地域のみなさんと交流する機会があまりありません。少しでも地域のみなさんに理解していただけたらと思い、このたび、お話させていただくこととなりました。私の家族は、主人の父と母。私たち夫婦と中学2年生の長男、茜、保育園に通う次女の7人家族です。

  • 茜がうまれたのは2000年5月 ３，８５８グラムの元気な女の子でした。
  • 順調に大きく成長しましたが、
  • あわててタクシーで病院に連れて行きました。
  • 周りの人たちと話したくない。一緒に入院している人は先に退院していく。茜だけ取り残されている感覚でした。 途方にくれてしまって、ある日、茜を抱いて、病室の窓から下を覗き込んだこともありました。 他の家族も同じような経験をしていると思います。
  • 茜の病状はかわらず目は見えない。グッタリしていたけど、ずっと地獄にいたのに、雲が晴れて、光がさしてきて、気持ちの切り替えができました。
  • 前の日までは、うちの子は、障がいがある子どもとは思っていなかったので、周りの障がいをもつ子どもを自然と見ないようにしていた。 その日をきっかけに、他の子ども達がとってもかわいく見えてきました。 しゃべれない子でも、瞬きひとつで気持ちを伝えることが出来る。微妙な表情が読み取れるようになってきました。
  • １歳３ヶ月のとき、相良にある、療育施設「つくしの家」に親子で通い始めました。 あかねは、笑えないけど、足で表現できるんだ！と思ったらとてもうれしかった。
  • お花見のときの写真です。 知的障害のある子どもたちと毎日一緒にいたので、みんなでお散歩にいったり、たくさんの刺激を受けました。
  • お迎えに行った時に、つくしの家の先生から「声をかけないで黙って、お母さんの顔だけ見せてみて」と言われ、近づくと、茜が私の姿を目で追っていた。 先生から「やっぱり目が見えているよ」と言われ、嬉しかった。
  • その頃から茜は色々なものを目で追うようになり笑顔もみれるようになってきました。家で主人が笑顔をみたとき、びっくりしてビデオに撮ろうとしましたが、用意できたら笑ってくれなかったエピソードを思い出します。
  • この時は、それほど、笑うということが、この子にとって奇跡のような出来事でした。 今ではいつでもニコニコ笑顔をみせてくれています。 通院で病院の先生そのことを話すと、驚いていました。
  • これは同居している主人の母から言われた言葉です。 茜に障がいが残ると告知を受けたすぐ後に、茜の寝ているベットの横で「茜を女神様と思ってそだてよう。 この子がうちの宿命をみんな背負ってくれたんんだよ。この子家族みんなで大事にしよう。」 と言ってくれました。嫁として、こんなに有難いことはない、救われたような気持ちになりました。 お姑さんには、本当に感謝しています。この言葉通り、茜を中心にして仲の良い家族を作ることができたと思っています。
  • これは主人の言った言葉です。「みんな四葉のクローバーを見つけて喜んでるけど、四葉のクローバーって人間で言えば障害者だよね。 みんなと違って珍しいってことでしょ。ときどき茜を見て何だか嫌そうな顔をする人がいるけど、『何だかラッキー』って思ってほしいよね。」 そんな話をしました。「茜は四葉のクローバーだね」って、夫婦で話したのを覚えています。
  • これはワークセンターの所長さんが言った言葉です。「健常者は、体は健康でも、多かれ少なかれ心の中に何らかの障がいを 持っているかもしれない。つい人の悪口を言ってしまったり、ささいなことで腹を立てたりするからね。」
  • かんごくさんとは看護師さんのことです。 小さい頃から車椅子を押してくれたり、オムツを片付けてくれたりするのは妹の知奈津の仕事でした。 兄弟も協力的です。
  • 主人と目で会話している写真です。 なんの話をしていたかはわかりません。 二人だけの秘密みたいです。
  • 茜のおかげで、多くの人に出会えたし、障がいのある子どもを育てているからこそ感じられることがたくさんありました。 茜にはたくさん感謝しています。